こどもたちの発想に、とことん寄り添う ──「ものづくり探究講座」の発表会を開きました!

つくるまなぶ京都町家科学館

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こどもたちの発想に、とことん寄り添う ──「ものづくり探究講座」の発表会を開きました!

Introduction

「ものづくり探究講座」の発表会が1月26日、つくるまなぶ京都町家科学館で開かれました。本講座は、こどもたちの「こんなのつくりたい!」にとことん寄り添う講座です。ナビゲーターが伴走者となり、いっしょに失敗を重ねて試行錯誤しながら、新しいものを生み出すものづくりに挑戦しています。発表会では、日ごろ講座に参加している8人がこの1年の成果となる作品を発表し、保護者や参加者の友人、特別ゲストなど30人ほどが集まりました。発表内容はこちらです!

  1. 炭酸飲料から水鉄砲!? 圧力の実験
  2. スロットマシーンをつくろう
  3. ドローンの製作
  4. UFOキャッチャーの製作
  5. おしゃべりロボットのせいさく
  6. 自動分類貯金箱(ロック式)
  7. 3Dプリンターの活用
  8. 車模型の改造・オフロードコースづくり

Presentation

トップバッターは、サイダーが好きな男の子です。いつでも飲めるようにしたい! と思い立ち、ソーダマシンをつくりはじめました。まずは実験の動画から。水を入れた2リットルのペットボトルの中にドライアイスを落とした瞬間、みるみるうちに膨張して大爆発(私は事務所の2階にいましたが、ものすごい地響きでした)。身をもって感じた圧力のすごさを、何かに利用したいと考え、水鉄砲の製作にとりかかりました。市販の電動水鉄砲を分解してポンプの仕組みを調べ、水鉄砲の外側を3Dプリンターで自作し、水タンクの容量を自分好みにカスタマイズ。今後はプログラミングでモーターを制御し、自動射撃できる水鉄砲を目指しています。発表後の質問では、金属ならその爆発に耐えられるのでは、その圧力で消火器をつくれないか、爆発の力を何に使えそうか、などの話題で盛り上がりました。

  • スロットマシーンをつくろう

続いては、前回に引き続きスロットマシーンを製作している男の子です。3Dプリンターでつくったギアを駆使して、スロットの回るスピードを速くしたいと試行錯誤しました。また、コインが排出される部分を新たにつくったとのことでした。次の発表ではどんなふうに進化しているか、楽しみです!

  • ドローンの製作

次は、前回に続いてドローンの製作に挑戦している女の子です。機体を軽くするために羽をくりぬいてみたが、引き換えに強度が弱くなってしまい、飛ばすと機体が折れてしまったそうです。次に、100均で買った飛行機のおもちゃを改造して、モーターやプロペラを付けてみました。足りない部品は3Dプリンターでつくったそうです。今後は、プロペラの回転数を上げるためにバッテリーを進化させ、プロペラが手に当たると危ないので、コントローラーで遠隔操作できるようにしたいそうです!

  • UFOキャッチャーの製作

次は、1年半以上、UFOキャッチャーをつくり続けている女の子です。前回の発表でほぼUFOキャッチャーの体験の本筋の部分は完成させていましたが、さらに細かい調整を重ねて進化させました。まずは、100円玉をいれたときに装置の中に電流が流れてカウントされ、1回だけ体験できる仕組みを加えました。また、装置の中が暗かったのでライトを設置し、電源をコンセントからとれるようにするなど、細かい配慮を重ねました。その後、型紙からぬいぐるみを製作し、景品も自分でつくりました。今後はチェーンがゆるんだり、配線がはずれたりしたときに、自分でメンテナンスできるようになりたいそうです!

発表の最後の実演では、見事に1回で景品をとることに成功し、会場から拍手が湧きました!

  • おしゃべりロボットのせいさく

前回はポケモンの家をつくってくれた女の子です。今回は『パウ・パトロール』というアニメに登場する個性豊かな乗り物の、リモコンカーをつくりました。ひとつは、後ろにつないだそりに人を乗せて救助できるそうで、もうひとつは、車体の前に3Dプリンターでつくったアームを取り付けた車です。さらに今度は、動いて話すピカチュウをつくりたい! と夢が膨らみました。まずは紙粘土で形を整えて、張り子のように紙を貼って本体をつくりました。今回の発表では、黄色く塗ったところまで。次は、車輪をつけようか、はたまたサーフボードに乗せて波乗りピカチュウにしようか、思い巡らしているそうです!

  • 自動分類貯金箱(ロック式)

次は、自動でコインを仕分けしてくれる貯金箱をつくっている男の子です。まずはロック機構を紹介してくれました。貯金箱には、赤、黄、青、3つのボタンがあって、決まった順番にボタンを押したときにだけロックを解除できる仕組みにしました。鍵はプログラミングで制御したサーボモーターを利用しました。また、コインの分類は、硬貨の大きさの違いを利用して、小さいものが先に落ちるような仕掛けにしました。まだ分類の精度が低いので、これからさらに確実に分けられるように調整したいそうです!発表後は、貯金箱ごと盗まれるかもしれないので、GPS機能をつけたり、無理やりロックを解除されたらアラームが鳴るようにしてはどうか、などと話が広がりました。

  • 3Dプリンターの活用

次は、3Dプリンターでいろんなものをつくってくれた男の子です。竹串を弓矢のように飛ばす武器や、4次元を立体で表現しようと試みたもの、そのほか、学校で話題になったキャラクターなどもつくってくれました。最後は、携帯ゲーム機で遊びながらスマホで調べ物がしたいときに使うスマホスタンドです。まだスマホの重さに耐えきれないので、今後はさらに強度を高めて使えるようにしたいそうです。学校の友達も発表会に参加してくれました!

  • 車模型の改造・オフロードコースづくり

次は、「ランクル」の愛称でよばれる自動車「ランドクルーザー」をこよなく愛している男の子です。販売店でもらった非売品のランクルのミニカーを、さらにかっこよく改造しました。まずは、車体の上に荷物を置くためのルーフラックと、前方のボディを衝突から守るバンパーガードを、3Dプリンターでつくりました。ぴったりはまるように、大きさを微調整して何度もつくり直したそうです。また、愛車を走らせるオフロードコースのジオラマも見せてくれました!

Voice

発表後に保護者やゲストの方々から、このような感想をいただきました。

失敗を繰り返しながら成功につながる体験をさせてもらえるのは、本当に素晴らしい機会だと思います。こどもたちにやりたいことがあって、それを自分でつくって形にできるのは素晴らしい。

ここでの学びには終わりがなく、とことんやりたいところまでできる。ゴールは自分が満足するまでというのがここの良いところだと思います。これから先、どんなものをつくっていくのか楽しみです。

ここで学んだことや体験したことは、こどもの将来や人生にすごく影響を与えるのではないかと感じます。

ないから3Dプリンターでつくる、と簡単に言えるのがすごい。自分のしたいことのために、自分のほしいものをつくり出す。ないからつくろう、という考え方が身について当たり前になっていているのが素晴らしい。

次回の発表もお楽しみに!

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